パナソニック教育財団 実践研究助成

panasonic公益財団法人パナソニック教育財団様から、実践研究助成をいただきました。

実践の様子については、今後実践の内容を随時掲載していきます。

助成いただいた実践研究の概要

1.研究課題「聾教育におけるICT機器の活用の在り方」

 ~障がい特性に応じたタブレット型PCの効果的な活用方法について~

2.研究の背景と目的・意図

 本校の学校研究テーマは「自ら気づき、考え、行動する人を育てる授業づくり」(2カ年計画。今年度は2/2)であり、その具現化を図るために「活動を通して学び取る場を構成する」「人とかかわる場面を多く設定する」「視覚的な支援を効果的に行う」の3つの視点を設け、研究に取り組んでいる。

 今年度助成いただいたこの実践研究は、その中でも「視覚的な支援」に大きく関わることである。きこえやことばに困難があり、音声による情報の入手・発信が難しい幼児・児童・生徒が、ICT機器を効果的に活用して必要な情報を視覚的に扱うことができれば、障がいに基づく種々の困難を乗り越え、正確に情報を獲得したり、自分の気持ちを表現したりすることができる。また、機器を活用し、視覚を通して,いつでもどこででも必要なときに必要な情報に触れることのできる経験をくり返すことにより、自ら気づき、考え、行動することができるようになると考える。

 こうしたことを実現するためには、いつでも、どこででも、必要なときに必要な情報を入手・発信できる環境が不可欠であり、年齢や発達段階などに左右されない、だれもが手軽に操作できる「タブレット型PC」と「モバイルWi-Fi」の活用が必要である。また、そうした機器をいかに効果的に活用していくかを考える上でも、より幅の広い活用方法についての情報収集が不可欠である。

 本研究実践を通し、きこえやことばに困難がある幼児・児童・生徒一人一人が、自ら気づき、考え、行動することができるようになるための、ICT機器を活用した効果的な支援の在り方について探っていきたい。

3.予想される実践の具体的な活動例

  1. 学習用PCの整備と活用
    タブレット型PCを整備し、Wi-Fiに接続する。
  2. 先進校の活用事例の収集
    タブレット型PCを授業に活用している学校を視察し、効果的な活用の在り方について情報を収集する。
  3. 外部講師による校内研修の実施
    外部より講師を招聘し、タブレット型PCなどのICT機器の有効な活用方法、障がい特性に応じた情報機器の効果的な活用方法について研修する。
  4. 授業実践の推進
    各教科・領域において、ICT機器を活用し、実践事例を収集するなかから、障がい特性に応じた効果的な支援の在り方についての方向性を探る。
  5. 実践に関わる情報の発信
    ICT機器活用に関する実践の様子を、Web等により発信する。
  6. 実践収録の作成
    本実践により得られた成果と課題を収録としてまとめ、関係機関に配布する。

4.研究実践計画(予定)

5月 パナソニック教育財団 実践研究助成 授賞式 (20日 東京)
6月 機器の使い方に関わる研修
実践研究スタート
7月 実践に関わる校内研修
8月 校内研修(外部講師)
9月 授業実践
10月 先進校視察
11月 研修報告
12月 実践の集約
1月 研究のまとめ
2月 実践事例集の作成
3月 実践事例集の送付(関係機関)

5.予想される実践研究の成果

  1. 幼児・児童・生徒の、より正確な情報の獲得と情報の蓄積と学力への応用
    音声も含めて情報を視覚化して得られることから、正確に情報を入手することができる。また、情報を記録媒体に保存、蓄積し、検索することにより、いつでも必要な時に必要な情報にふれることができ、何度でも反復学習することができる。さらに、ネットワークを活用することにより、双方向の動画のやり取りが可能になり、離れた場所にいる人たちとの意見交換や、意見の練り合い、共同学習などを行うことができるようになる。
  2. 幼児・児童・生徒が得られる情報量の増大と、活用能力の育成
    Wi-Fiの活用により、いつでもどこででも、必要な時に必要な情報を引き出すことができるようになり、今まで以上に多くの情報にふれることができるようになる。また、多くの情報を処理し、活用する学習を繰り返す中から、自分で気づき考える力、情報を活用する能力を身につけ、伸ばすことができる。
  3. 幼児・児童・生徒のコミュニケーションスキルの拡大、伝える喜びの感得
    タブレット型PCやネットワーク機器を活用して、健聴者も含めて、いろいろな人に手軽に自分の気持ちを伝えることができる。遠く離れたところにいる人や手話がわからない人に自分の気持ちを伝えることができ、伝わる喜び、話す喜びを感得することができる。