7月8日は本校の創立記念日でした。今年で94回を迎え、100周年はどんなことをしようかと考えることもあります。(現在の小学部6年生が高3の時が100年目です。) 昨年度は、コロナの影響で式典は中止にし、メッセージのみを提示し、各学部・学級ごとに歴史を振り返る学習等を行いました。今年度は、同じコロナ禍ではありますが、感染症対策も徹底できており、3密を避けての式典を体育館で行いました。
昨年度から、行事や式典に来賓をお招きすることが、県内の学校でも少なくなっているようです。本校では、感染状況をみながらですが、少人数をお招きし本校の現状を可能な限りお伝えできればと考えています。(昨年度の卒業式は、隣接の村山特別支援学校の校長先生にお出でいただきました。)
今年度の創立記念式には、この春の叙勲で「瑞宝小綬章」を授与された、元校長の横山莞二先生をお招きし、祝辞(夢をもつことの大切さ)をいただきました。また、勲章等もご披露いただき、子ども達もめったにできない経験ができました。
その後、柏の葉を模したカードに、自分の夢や学校について思うことなどを子ども一人一人が記し、昇降口前に準備した柏の木の模型に貼り付けました。充実した創立記念日になったと感じています。
今後も、子ども達にとって必要な活動や経験を、コロナに負けずに実践していきたいと思います。ご協力、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
<校長式辞>
今日は、山形聾学校の誕生日です。学校は今日で94歳になりました。昭和2年生まれの元気なおじいさんです。
山形聾学校には、一番多い時で子どもが185名いたそうです。令和になってからは、幼稚部から専攻科まで合わせて、三年連続で34名です。少ない人数ですが、皆さん元気いっぱいで、コロナに負けずに頑張っていると思います。
四月から今日まで、皆さんは様々な活動に取り組んできました。五月の運動会では、昨年度の分まで一生懸命走ったり応援したりと、最後まで全員が力いっぱいやり遂げました。また、今年度は幼稚園や小学校、中学校に出向いての交流及び共同学習、産業現場での就業体験など、一学期から校外活動を積極的に進めることができました。一人一人が自分の目標に向かって、友達や先生と一緒に、生きる力を高めていくことができています。
コロナ感染症の影響で、普段の生活がこれほど変わってしまうとは、だれが想像したでしょうか。今後の学校生活や社会生活でも、未知の出来事や困難に直面することがあると思います。その時に、慌てることなく適切に行動できるように、自分で判断し、自分の考えを分かりやすく説明できる力を身に付ける必要があります。そのためにも、毎日の授業やコミュニケーションを大切にしていきましょう。
さて、本日ご来賓でお越しいただいた横山莞二先生は、本校の15代目の校長先生です。その横山校長先生が、これまでの功績をたたえられ、「瑞宝小綬章」という勲章を天皇陛下からいただきました。誠におめでとうございます。
横山校長先生が素晴らしいのはもちろんですが、山形聾学校の皆さんも素晴らしいと認められたのです。これが歴史と伝統という絆です。皆さんも山形聾学校の伝統を受け継ぎ、自分の目標を達成できるよう、また今日から頑張っていきましょう。
令和3年7月12日
山形県立山形聾学校
校長 大原 良紀