昨日、2月23日は祝日でしたが、本校は授業日として、授業参観と学校経営説明会を行いました。コロナ禍において、本日までに本校で感染者が出ていないのは、家庭でもしっかりと感染症対策を行っていただいたおかげと感謝しております。
ちょうど1年前の学校経営説明の日(令和2年2月28日)に、「明日から休校になります」と、自分も分からない事がたくさんある中、保護者の皆さんにお話ししていました。
あれから1年。コロナウイルス感染症に対する不安で、何が正解なのか活動や対策について日々試行錯誤しながら進めてきました。今年度が始まっても、入学式の延期や分散登校、運動会の中止など、1学期は思い通りの活動がなかなかできませんでした。
遅れた学習を取り戻すために、夏休みを短縮したり儀式や行事を縮小したりしている頃には、感染症対策も徹底し、新しい生活様式を踏まえた学校生活を送ることができるようになりました。
2学期からは職場実習や交流及び共同学習もできるようになり、延期していた高等部の修学旅行も岩手方面2泊3日で実施し、「山聾祭」を保護者にも参観してもらうことができたことは、何よりうれしかったです。
ただ、「山聾祭」や「運動会」には、例年なら本校の卒業生が大勢来校し、教員や後輩に近況を伝えたり、互いに旧交を深め合ったりする大切な機会でしたが、今年度は残念ながらできませんでした。子ども達も期待大なので、来年度は来ていただくことができるようになればと願っています。
そんな中、昨年度本校専攻科を卒業し就職したTさんと、本校高等部を卒業後仙台の大学に進学し、今年大学を卒業し就職が決まったYさんが、一昨日本校に挨拶に来てくれました。Yさんは、私が以前勤務した時は幼稚部の4歳児学級だったので、懐かしさもひとしおでした。(二人は突然の訪問ではなく、1か月前に訪問したい旨の連絡をいただき、感染症対策も万全にしての来校でした。)
短時間でしたが、高等部の後輩達にも話をしてもらい、今後の進路に関する参考になったことと思います。今年度は、先輩の話を聞く機会も、山形の銀行に勤めるJさんをお呼びして講演をしてもらった1回だけでしたので、このような訪問はとてもありがたいです。卒業生の皆さん、今後もぜひ来校し、かわいい後輩に話を聞かせてください。本校の歴史と伝統を守っていくには皆さんの力添えが必要です。どうぞよろしくお願いします。
令和3年2月24日
山形県立山形聾学校 校長 大原 良紀